歌舞伎町に君臨する麗しのホストROLAND様は、広げた両手で優しく包みこむハグで女性客を迎えます。
揺れるブロンドの縦ロール、スベスベの陶器肌と薔薇色のくちびるは、非日常を飛びこえて、浮世離れもはなはだしい美しさです。
あなたがハグで迎えられたなら、長身182センチのみごとに割れた腹筋の、胸のあたりに顔がうもれます。
TV出演でお茶の間女性のこころも捉えはじめたローランド様は、いったいどんな香りがする麗人なのでしょうか?
ローランド様愛用の香水はテールドエルメス
シリーズごとに香りの構成は異なりますが、ここではもっとも濃度の高いEDPを見ていきます。
MIDDLE:フリント
BASE:シダー オークモス ベンゾイン(安息香)
長く香るベースは、雨あがりの苔むす大地にヒノキのにおいが重なります。ここに、とろけるように甘いベンゾインが、絶妙のバランスで重さを和らげます。天才調香師のジャン=クロード・エレナさんが手がけた、まさに「エルメスの大地」の名にふさわしい美しい香りです。
ローランド様が業務につくのは、たいてい21時。あなたが遭遇する時間によって、香りの印象は変わります。どこを輪切りにしても、正統派のうっとり品の良い香り。メンズ香水にありがちなムスクの獣臭をまとわないところも、彼のセンスの良いところではないでしょうか。
東城誠の時代には不釣り合い
TdHことテール ド エルメス は(本当はテールデルメスと発音するのですが)、鼻たれ小僧には似合わない香水です。しかしながら、ローランドさんはまだ26歳の若造です。なぜ似合っちゃうのか、その謎にせまってみましょう。
「テールドエルメスこそ俺の香り」とスキスキ絶賛、浮気なしを公言するローランドさんが、TdHを纏うようになったのはいつの頃なのかは正確にはわかりません。しかしオラついた蒙古斑ホストの東城誠がまとっても、サイズが合わず肩が落ちた悲しい高級スーツのように、チグハグ感が消えなかったはずです。
けれども現在のローランド様は、ひと味もふた味も違います。証拠集めに、ちょっと名言集をのぞいてみましょうか。
ローランド名言集
ローランドさんは突き抜けた容姿もさることながら、その語録でも周りを魅了します。心ない言葉が飛んでくると、ムキになって辛辣なボレーで打ち返したかつての青臭さは、今はどこにも見られません。
その逆よりはいいんじゃない? pic.twitter.com/985kOf8Mpq
— ROLAND® (@roland_0fficial) 2018年1月16日
東城誠時代と比べると見違えるように洗練され、思わずウィンクしたくなります。返しの上手さが次なるファンを作るだけでなく、ローランド語録に勝手に元気をもらうひとも続出。みごとにひと皮むけて、粋でカッコよくなりましたね。北極に居る人になんでそんなに寒そうなの?って聞きますか?
偉そう?
ノーノー偉いの。 pic.twitter.com/3pQuCsYOTx— ROLAND® (@roland_0fficial) 2018年7月5日
え?
履歴書って書くものじゃなくて書かせるものでしょ? pic.twitter.com/6G828cJpia— ROLAND® (@roland_0fficial) 2018年1月23日
あるよ。
「使いこなせない」の間違いでは?と思って気にしなかったけどね。 pic.twitter.com/sWFz7WCaqd
— ROLAND® (@roland_0fficial) 2018年7月21日
ママチャリからロールスロイス
ROLANDさんは、大学を1週間でやめた18歳のときに、新宿の小さなホストクラブに入店しました。オラオラの性格や長身のほかは冴えない容姿も影響して、月給は一円玉数枚という情けないホストでした。
1年以内になんか諦めたヤツに、何も言う資格は無いね。過去を振りかえり語るローランドさんは入店から1年後、はじめて月30万円の売り上げをゲットしました。
7年後の2018年、彼の年収は推定3億円。安いワンルームから住まいのグレードも右肩上がりに推移し、現在はお台場ヒルトンの一泊40万円のスイートルームで暮らしています。出勤の足はロールスロイス。
ローランドは、新しいお家に引っ越したんだよ
全長 5,280 mm 全幅 1,945 mm デカい車ですね。
エンジン 60°V型12気筒 ツイン・ターボ / 48バルブ 総排気量 6,591 cc
最高出力@エンジン回転数 465 kW / 632 PS @ 5,600 rpm
100km出るのに、5秒とかかりませんね。う~ん、ちょっと運転してみたい。
出勤モードの仕上げに纏うのは、もちろん愛してやまないテールドエルメスです。ママチャリの時代から、本当に遠くへ来たものです。
テレビにバンバン出てるよ。本も出版。面白そう~わたし読んじゃう
顔いがいは完璧な俺、ネックの顔を迷わず整形
頂点にたどり着くまでのローランドさんは、ホストの仕事をこころから愛し、日本一になってやるんだと、野望の炎をメラメラ燃やしていました。日本一のホストになるには、ネックの顔面をなんとかする必要があります。
「こんな顔にして欲しい」ローランドさんが差し出したのは、Final Fantasy7のクラウドの画像でした。この日を境に、彼は美しく優雅な姿に変貌していきます。
顔面改善にかけた総額は、約1000万円。そのうち560万円は、ジルコニアの完全インプラントが輝く白い歯に費やしました。カラーコードの#FFFより真っ白でピカピカです。
目鼻口だけでなくフェイスラインにも手をくわえ、ベルサイユのバラの実写映画に登場しても違和感のない、典雅なローランド様の完成です。さらに月々のメンテに20万円、エステは当然のこと、シャンプーや美容アイテムも極上品で固める徹底ぶりです。
1年以内になんか諦めたヤツに、何も言う資格は無い
ローランドさんが活躍する界隈はドロドロした情念が渦をまき、胸が悪くなるようなエピソードがあちこちに散らばる場所でもあります。汚泥にまみれた人間に、エルメスの高貴な香りなんて論外。
美しくないものは、お台場ヒルトンのベランダに吹く風で洗い流して、これからも麗しくホスト道を極めてほしいものです。
⇨テール ド エルメス 2ml
これから新宿駅の東口に降りたち、「ホスト界の帝王・ROLANDの玉座は俺が奪ってやる」とアツい志を抱く若者は
⇨SANTA MARIA NOVELLA フィエノ
シトラスと干し草の香りが清々しいナポレオン・ボナパルトが愛用したコロンです。将来を約束されたあなたの、トレードマークになることでしょう。
物ごとが思い通りに行かずクヨクヨしているひとは
⇨ローランド節に10分耳を傾けましょう。俺様だって売れるまで1年もかかったんだぞと言われると、不思議と元気がでますよ(笑