レクター博士がこよなく愛する極上の石鹸
羊たちの沈黙のレクター博士を真似てみたいところは、なんと言っても趣味の良さです。手にとるもの口にするもの全てが、美意識にかなう極上の品ばかり。
貴族の家に生まれ、高いIQと深い教養をもつ魅力的な殺人鬼、レクター博士は嗜好も優雅です。
鷲の鉤爪のように美しいスパイダルコのハーピーナイフを操り、白ワインの最高峰バタールモンラッシェを食事の友とする博士が、クラリスに贈ったのは極上の石鹸でした。

レクター博士が愛する800年の歴史をもつ石鹸

サンタマリア・ノヴェッラのアーモンド石鹸

Sapone alla Mandorla

レクター博士がクラリスの誕生日に贈り、福山雅治さんがお風呂で使う石鹸は、【サンタマリア・ノヴェッラ】アーモンド石鹸です。
サンタマリアノヴェッラは13世紀に生まれた世界最古の薬局で、天然の香料や原料をたっぷり使うブランドです。石鹸の製造は、19世紀からつづく昔ながらの手作業で行います。
所有する畑で採れたアーモンドの実を3回挽いて、絞ったオイルを100%原料にあてています。アーモンドオイルには、ビタミンEがたっぷり入っています。メラニンの生成をおさえるので美白にすぐれ、保湿力も高いのでお肌がしっとりします。
香りが杏仁に似ているのは、アーモンドも杏仁も同じバラ科の植物だからなんですね。出来あがった石鹸は、60日間天日にほして乾燥させます。ひとつひとつ、これまた手作業で包装され、お店に並べられます。
昔ながらの製法でつくられた極上の石鹸は、上質を好む洗練されたひとたちや、ナチュラル嗜好派、歴史の重みを感じさせる本店を訪れた観光客に、飛ぶように売れていきます。

レクター博士はハンドクリームもアーモンド 

よほどアーモンドの香りがお気に入りなのか、博士愛用のハンドクリームも同店のPasta di Mandorleです。こんなに値の張るハンドクリームも滅多にないと思っていたら、さすが老舗の一流品です。アーモンドオイルのほかに、竜涎香がブレンドされていました。ハンドクリームに竜涎香を使うとは絶句です。
竜涎香は、くじらの腸内でできた結石です。最高級の天然香料といわれ、その香りはムスクをずっと上品に、かつ深くしたものと表現されます。竜涎香をちょっぴり混ぜるだけで、香りにぐっと深みがでます。
数年前にイギリスのとある夫婦が海岸を散歩中、ぐうぜん流れついた竜涎香を発見しました。重さ約1.5kgの漬物石みたいなその物体には、日本円にして約800万円の値がついたとニュースになりました。

海辺を散歩中にこんなのを見つけたら、飛んでいって抱きかかえましょう。

それは石ではありません。数百万の札束なのです。

贅沢な逸品で身のまわりをかためるレクター博士のお気に入りの品々は、庶民のふだん使いには恐れおおいですが、クオリティや美しさ、香りの良さも素晴らしいものばかりです。
贈り物にも、間違いはなさそうです。

世界一美味しい白ワイン

  Batard-Montrachet

たとえば、博士御用達の バタール モンラッシェ グラン クリュ は、特級ルフレーヴ畑の一本だと推測されます。かつて、ひとのおごりで飲んだことがあります。
ヤバイ美味しい、うまい、また飲みたいの3語に尽きました。世界一おいしい白ワインに嘘いつわりはありません。全然味が違いますよ。シャブリなんて、モンラッシェに比べたらゲロマズと言わしめるほど美味しいです(これ本当。)
特級酒を意味するグランクリュの格付けだと、諭吉が何枚も飛びたってしまいます。正直痛い。同じモンラッシェでも少しフランクなシャサーニュなら1枚で足ります。1枚を馬鹿にしてはいけません。ものすごく美味しいです。シャサーニュ モンラッシェで検索してみてくださいね。