80年代なかばにDIORが発売したこのプワゾンは、センセーショナルな話題を呼び、一躍トレンドになりました。お出かけ前に大胆にプッシュされ、金満女性たちをいっそう挑発的でゴージャスに仕立てあげました。札束と夜遊びのイメージがつきまといますが、プワゾンはスパイシーなアクセントが効いた、甘くて素敵な香水なのです。 世界中の女性がはまった毒 日経平均株価が4万円のちょっと手前で挫折して、バブル崩壊の引き金をひいてから、かれこれ30年の歳月がたとうとしています。「ジュリアナ東京」のお立ち台で、パンツが見えそうなボディコンミニ姿で踊り狂った女性たちも今は50代。すっかり成長したウエストをかくす、ダボンとしたトップスに変えたのかな?と想像するとニンマリしてしまいます。 出稼ぎ先の外国から祖国の家族へ送金する人々にとって、送金手数料の要らないビットコインは便利でありがたい存在でした。もう利用できないほど高くなったと何千何百万人の彼らが悲鳴をあげるとき、いったい誰が実需のすそ野を支えるのでしょうね?
ボディコンミニにソバージュ、ブランド製のバッグの3点セットで闊歩する女性たちがまとっていたのは、POISONという香水です。
紅白歌合戦で、登美丘高校ダンス部のみなさんが魅せた「バブリーダンス」に、当時を思い出したひとも多いのではないでしょうか。プワゾンは、バブル期の日本を象徴する香りであるばかりでなく、世界的なブームを巻きおこした伝説の香水でもあります。
元祖プワゾンは名香と讃えられ今も健在です。ミドルにくるチュベローズが甘さの鍵ですが、トップのコリアンダーやラストに来るしっとりしたオポポナックスが、スパイシーで大人の個性を効かせています。
POISONを仏語読みするとプワゾン、意味は英語と同じ「毒」です。ネーミングの斬新さどおりに個性が際立っています。シリーズ化でいろんなプワゾンも生まれました。それぞれに香調が違うところが、楽しめるシリーズではないでしょうか。
つけたては、オレンジ、ジャスミン、ベルガモットが香り、ミドルも爽やかさと甘さがつづきます。ラストはホワイトアンバーとホワイトムスクにわきをささえられた、上品な白檀のトーンが強くなります。ラストノートの香りに惹かれたアラフォーアラフィフの愛用者も多いのだとか。
とんでもない!日本経済を疲弊させたバブル崩壊後も、ITバブルに米国の不動産バブルと欲望の泡はこりずに生まれては、はじけていきました。今のビットコインの高騰も危険な香りがムンムンしています。500万になる1000万になると煽られて、誘われている女性も多いのではないでしょうか?
「バブリーダンス」で香りたつDiorの元祖プワゾン
バブル時代を盛りあげた香り
元祖から20周年記念のピュア・プワゾン
大胆で官能的な甘い香りの元祖とはちがって、ピュアプワゾンはまろやかな匂いが印象的です。
バブルはもう来ないの?