伏兵とは、腸内体臭とケトン臭です。 糖質制限ダイエットが華々しく登場したのは2003年、イラク戦争が勃発した年です。全米のパンやパスタの売上を、ガクンと落とすほどの大ブームを巻きおこしました。あれから15年。ケトン臭対策のサプリくらいあるだろと、wikiや医学誌の頂点に立つLancetまで、くまなく探してみました。 ローズサプリは予想を裏切らず、まったく効果はありませんでした。甘腐ったニオイに薔薇ふうの何かが足されて、不気味さがましたような体臭ができました。休み休み言ってくださいのレベルです。 クエン酸は、一理あると期待を寄せました。けれども、アセトンの敵にはなれませんでした。飲んだとて何もかわりません。ニオイが薄くなったかも?とポッチャリさんは主張しましたが、旦那は「気のせい」と一蹴して鼻をつまんでいました。 甘酸っぱ系の彼女の体臭を、甘ったるいベリー系の香水でマスキングして斬る作戦も行いました。ジャンヌ・ランバンをつけてもらったところ、ケトン臭とコラボした匂いには、がっかり肩をおとしました。 腸ガス対策のほかの推奨サプリがアセトンに効くとは夢にも思えず、お金をドブに捨てるまえに、これらの試用は断念しました。 頑張りましたが、いろいろ試した結果は全敗でした。
主食のごはん・麺・パンを減らし、その分をタンパク食材で埋める。「生存エネルギーの糖質を断ち、脂肪燃焼回路のスイッチをONにして大胆に減量する」
これがケトジェニックダイエットの考え方です。カラダを強化するタンパク質をしっかり食べて、にっくき体脂肪を減らすアイデアは、¥魅力的です。運動いらずで短期間に2桁も減量できるとなれば、とびつく女性も多いことでしょう。
ケトジェニックダイエットに潜む恐ろしい2つの伏兵
ラッキーなことに、腸でうまれる体臭には良い対処法があります。食物繊維は難消化性デキストリンで簡単にゲットできるし、腸ガスの悪臭成分は食べる活性炭を送りこめば、コストもかからず上手く始末してくれます。厄介なのは、もうひとつのケトン臭です。
ひとは糖質をエネルギーにして生きていますが、余った糖質は中性脂肪としてカラダにたまります。おデブさんやポッチャリさんは、余分な糖質でできています。
糖質が得られなくなると、あなたのカラダは緊急回路を立ちあげます。体内にたくわえた脂肪を燃やして、エネルギーに変えるのです。主食をスルーして極端に糖質を減らし、緊急回路を発動させると、肝臓で脂肪燃焼の副産物としてケトン体が生まれます。ケトン体が血液にまじると、あなたはケトン臭をまといます。
アセトン臭とも呼ばれるケトン臭は、腐ったフルーツにマネキュアの除光液をまぜたような、甘ずっぱい臭いです。どこか生臭く不快です。まず口臭に異変がおこり、臭気はカラダ全体に広がります。
ケトン臭を消す方法はあるの?
ローズサプリ
クエン酸
香水
その他の臭い対策サプリ
まとめ
ごはんや麺を普通にたべて、元のクエン酸回路にもどせば問題は解決します。それではカラダに貯めこんだ脂肪は燃焼しないので、ダイエットになりませんね・・
穏やかに糖質を減らして、運動で筋肉をふやしケトン体を吸収すればよいのでしょうが、もともと筋肉量が少なく、「運動いらずで大幅減量達成!」というキャッチコピーにしびれるような女性のカラダに、そもそも筋肉は期待できそうにありません。
それでも、評価をあげる糖質制限食
茶碗1/3の量のごはんに相当する糖質しか摂っちゃいけないと指導される、ライザップのようなスーパー糖質制限ダイエットでは、血中のケトン値が500や1000、それ以上に跳ねあがります。正常値が26から125程度なので、糖尿病の専門医が腰を抜かす値です。
ハシリの頃はデタラメ言うなとこき下ろされ、非難の的になった糖質制限食ですが、評価は変わってきました。医学界のオーソリティも認めるようになり、健康によいと奨める先生も増えています。
程度の問題なのでしょう。糖質をある程度へらしながら運動すれば、カラダがしまってスリムになれそうですけどね。筋トレ30分にエアロビ60分を週2回で、6ヶ月後にドヤ顔でVサインする女性はたくさんいます。
ケトン臭に悩まされていた知人女性は、11kg減量したあと糖質制限ダイエットをやめました。体臭が引きがねになったのではなく、「おにぎりの夢をみるようになった」のがその理由です。ニオイの我慢と根性を必要とするダイエットのようです。